医療のひっ迫を招いた新型コロナの感染拡大に対応するため、入院先が見つからない患者を一時的に受け入れていた「入院待機施設」がその役割を果たしたことから、閉所式が行われました。
新型コロナに感染して病院で治療が必要な患者の入院調整が整うまで、一時的な受け入れ先となってきた「入院待機施設」は感染法上の位置付けが5類に引き下げられた後も、高齢者専用の宿泊療養施設などとして活用されてきました。
2021年6月に設置されてから約2年半の間に2231人を受け入れました。入院待機施設が役目を終えたことから那覇市内の施設で閉所式が行われることになり、沖縄県保健医療部の糸数公部長は「今回の経験をしっかり記録して、次に何かあった時に対応できるようにしたい」と述べ、現場で対応にあたった職員をねぎらいました。
看護統括・新垣綾野さん「去年の7月、8月が感染者数が増えて国の派遣で看護師の方が来て協力してくれて、なんとか沖縄県の方の命が守れたのではないかと感じる」
現在、新型コロナの感染は減少傾向が続いていて、11月20日から11月26日までの1週間に県内54カ所の定点医療機関で確認された感染者は73人で、県全体の推計は340人となっています。
忘年会など人が多く集まる機会が増える年末年始に毎年、感染者が増える傾向にもあるため、沖縄県は感染予防を心がけてほしいと呼びかけています。