2015年3月に返還されるキャンプ瑞慶覧の西普天間住宅地区に、琉大病院の移転が検討されていることがわかりました。これは27日開かれた西普天間住宅地区の地権者向け説明会で宜野湾市が明らかにしました。
市の土地利用計画では、西普天間住宅地区に国際医療拠点ゾーンを設け、最先端のがん治療施設などを整備することになっていて、琉大病院との連携も視野に返還地の効果的な利用法を模索する考えです。
29日、佐喜眞宜野湾市長が仲井眞知事を訪ね、移転への協力を求めることにしています。一方、説明会では、土地を先行取得する際の買取価格について、不動産鑑定士との調整結果などから、年間賃料のおよそ24倍とすることが報告されました。
これに対し地権者からは、普天間基地よりも価値が高いとされるのになぜ買取価格が低くなるのかといった質問が相次ぎました。
宜野湾市軍用地等地主会又吉信一会長は「たとえどんなに素晴らしい絵をかいても、地権者合意がなくては、これから返すというのは厳しいものがあると思います」と話し、伊佐徳光基地政策部長は「やはり1人1人丁寧に説明して説得していきたいと思います」と話していました。
宜野湾市ではあと3回説明会を開く予定で、早期に地権者の合意形成を図りたいとしています。