石垣市にある沖縄県立八重山病院が7月11日に緊急会見を開いて新型コロナの感染再拡大で医療現場が崩壊の危機にあると窮状を訴えるとともに基本的な感染対策を緩めないよう市民に求めました。
県立八重山病院・和氣亨院長「(新型)コロナは決して終わったわけではないし、どんどん入院患者が増えてきています。特に、重症患者が増えています。職員もその傍らでり患して戦線離脱していく、休まざるを得ない人が増えてきて労働力は減っているというところで病院がひっ迫している」
新型コロナウイルスの5類引き下げ以降、感染が再拡大したことで八重山病院では新型コロナに対応するベッドを15床から45床に増やして対応しています。現在22人の患者がいて重症者3人のうち2人が人工呼吸器を装着しています。
医療スタッフ28人が感染して出勤ができなくなっているうえ、22人が濃厚接触者となり出勤が不安定な状況にあるため緊急性の低い手術や入院を延期するなど診療制限をせざるを得ない事態に陥っているということです。
緊急会見に出席した医師たちは患者の対応に奔走する病院と感染対策の意識が薄れている社会との「隔たり」に現場のスタッフが疲弊しきった精神状態で踏ん張っていると訴えました。そのうえで、手指消毒など基本的な感染対策を徹底するよう市民に求めました。